※このカテゴリーは、私が非常勤講師を行っている大阪工業技術専門学校の資格取得講座で行った授業を再現したものです。(動画でも説明していますが、動画のみで取得は出来ません。対策本を持っている前提での内容となります)動画では、2022年度版の本を使っていますが、最新のものを使用してください。
1.CAE
〇CAEによるフロントローディングの実現
近年、ハイエンド系3次元CADだけでなく、ミッドレンジ系3次元CADにも設計者向けCAEツールの普及が進んでおり、解析専任者だけでなく、設計者によるCAE活用への意識が高まっている。設計者が設計の初期段階からCAEツールによって解析を行い、必要に応じて設計変更を加えることで、後工程での手戻りや設計変更が減り、コスト削減や製品開発期間の短縮につながる。設計者向けCAEの活用は、フロントローディングの推進にとって効果的である。
〇CAEの適用分野
CAEの適用分野は、機械、電気、電子、建築、医療などに広まっており、電気分野として電場解析、磁場解析など、建築分野として地盤解析、構造解析など、医療分野として光学解析などがある。
構造解析:構造物に対して荷重を与え、変位や応力を求める解析
機構解析:機構および機械システムの動きや力について検討
樹脂流動解析:金型内部の樹脂の流れを計算し、成形不良や冷却不良箇所を予測
流体解析:気体や液体がどのように流れるか解析
〇解析目的に応じた形状変更
CAEで解析を行う場合には、製品の強度確認や性能確認などの目的があり、必ずしも製品形状全体が必要であるとは限らない。応力や変位を求めるといったことが目的である場合には、製品形状を簡略化することもある。
〇微小サーフェスの修正
微小なサーフェスが含まれていることに気付くことがある。微小なサーフェスを残したままでは、そこにメッシュが集まり、局所的に異なる傾向が出てしまう場合もある。
プリプロセッサで微小サーフェスを修正または除去することができるシステムもある。
2.CAM
CAMとは、コンピュータを利用して製造工程を合理化、自動化しようとするすべての技術を示す概念
〇CAMの対象例:NC工作機械や工作ロボットなどの動作を、数値情報とサーボ機構によって制御するシステムによる加工
〇CAMにおける処理の流れ
①形状入力
②加工指示:加工の種類や使用工具、素材形状、加工条件および手順などの指示を行う
③CL計算:。CLとは「Cutter Location」のことで、CLデータとは、CAMから出力される工具の動きなどを記述したデータのこと。
④出力データ処理(NCデータ作成):NCとは「Numerical Control」のことで、数値制御工作機械において、工作物に対する工具の位置を、それに対応する数値情報で指令する制御方式である。⑤NC加工
〇CAMでの製品モデルデータの活用法:範囲指定によるオフセット
面を滑らかに延長する
〇異なる3次元データを利用する場合の編集作業:複数の面や線を一つにまとめる
3.CAT
CATとは、計算機援用試験・検査システムのことである。
〇CATのメリット;製品の寸法・形状を検査対象としたCATでは、3次元座標測定機を用いることが多い。
製品の寸法や形状、そのほかの特性に関する検査の一部を自動化することによって、検査工程の短縮や省力化、検査精度の安定
〇CATの現状:製品の寸法や形状の検査で用いられるCATは、3次元モデルからプローブ(検出器)のパスを得て、3次元測定機で試作品を測定し、測定データを取得する。
CATにより、3次元モデルを基に測定命令を生成し、測定機を制御することができるようになり、測定時間が大幅に短縮された。
CATにおいて注目されている非接触式の最大の特徴は、対象物の曲面から膨大な点群を高速に取得できるという点
両者部品の誤差を視覚的に確認することもでき、検査時間の大幅短縮が期待できる。また、点群からSTLデータを生成して3次元CADに取り込み、再度モデリングを行う「リバースエンジニアリング」も可能
※動画ではちょっとした解説と確認テストがあります。
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